内定はゴールではなくスタート

私の就職活動は順風満帆でした。特に苦労する事もなく、第一希望の世界的に有名な大手電気メーカーの内定を頂き、その他にも3つの企業から内定を戴きました。でも今でも後悔している事が2つあります。

まずは活動中のお話ですが、履歴書に書いた内容と面接での回答の整合性が大事だという事です。大手レコード会社の採用で、私がしたミスです。履歴書の就職後に手がけたい仕事という欄に私は英文科で学んだ知識と語学を活かして洋楽の輸入の仕事をしたいと書いたのですが、面接官と洋画の話で盛り上がってしまい(当時の私は年に200本以上の映画を見る洋画オタクでした。)その次の質問、就職後にしたい仕事は?の問いに前の質問の勢いのまま、洋画のDVD販促をしたいと言ってしまったのです。完全に自分の洋画の知識があるという奢りが起こしたミスです。

その瞬間、面接官の表情が曇りました。そして、履歴書には違う事が書いてありますよ、と。正直面接の場面では、どちらも同じくらい手がけたい仕事だと伝えるほどの余裕はありません。私は動揺を隠せず、結果として単にミーハーな気持ちでレコード会社を受けに来た1人と認定されたのでした。

やはり第一希望ではない部分もあり犯したミスでもあります。就活を成功させるにはある程度業種を絞ってそれに特化した方がいいのかもしれません。今となってはなぜレコード会社を受けたのか、趣味と仕事を混同しようとしていた自分が恥ずかしいです。

2つめの後悔は就活で話す希望職種の重要性です。私はとにかく第一希望の内定が欲しかったので、英語を使ってグローバルな仕事ができるのなら何でもやります!と言ったスタンスを取ってしまったのです。しかし内定を取って浮かれた私はその事をすっかり忘れ、勝手に配属は海外営業か経営管理か、と夢を勝手に膨らませていました。まだ若い私には大企業には表に出ない、パンフレットにも載っていないような部署がたくさんある事など忘れていたのです。今思えば私の採用は、もともとその様な人気薄部署要因としてだったのかもしれません。その後に配属面談もありましたが、面接官はどの様な部署でも対応出来るって書いてあるけど、大丈夫?と。その場で実際は海外営業を希望したいなどと言えるほど図々しくはなかった私は、英語さえ使えればどんな部署でもいいですと言ってしまったのです。

結果入社式で告げられた部署は、部品調達部でした。もちろん海外ベンダーとの取引きも多く英語も多少は使います。でも取引の大半は日本の部品メーカー。中小企業も多く、社長が直にうちから買ってくれと頭を下げに来ることあります。若い私には父親の様な方々との交渉、付き合いは苦痛でした。後悔しましたよ、なぜ遠慮せず希望を伝えなかったかと。その後社内公募で希望の部署に異動しましたので、その後はとても自分に見合った仕事に邁進できました。

やはり就活は内定を取ることに特化すると希望の配属と違う場合にショックを受ける事もあると思います。そこで後悔するなら面接で自分を安く売らない方がいいです。でも私の様にその憧れの企業に入ってから社内異動で希望を叶えられるチャンスもありますので、どこまで妥協するかも大事ですね。

私は初めから希望の部署に入れなくて後悔はしましたが、希望を伝えていたら採用されなかったかもしれないので、終わりよければ全て良しです。でも社内異動できず、ずっと憧れの企業の中の自分に合わない業務の部署で過ごすことになったとしたら、想像すると怖いです。

内定はゴールではありません。就職後も見据えた面接での発言を心掛けましょう。新卒で採用されるのは人生で1度だけですからね、