転職の給与交渉により満足いく年棒に

転職活動というのは大きな流れがあって、応募、面接、内定、そして条件交渉です。内定までは相手に認められることが大切ですが、条件交渉まで行けば、あとは自分と企業の直接の交渉となります。交渉相手は人事部の人間になるので、自分の直接の上司になる人間ではありませんので、ここで何かあっても仕事がやりづらいということもないです。

大切なのは、下手に出ないことで、自分の価値を客観的に評価し、強気の交渉を望むことです。 今いる会社に就職した時には、前回の転職活動で条件交渉を妥協しすぎて、非常に納得のいかない給料で働いてしまっていたので、今回は絶対に妥協しないという気持ちで挑みました。そのために必要なのは数字で語ることで、まずは自分は既婚者であり、家賃はこれくらいかかっていること、家族を養うためにこれくらいのお金は最低必要だということ、また、将来的に子供を育てたり、マイホームを購入したいので、月々の貯金はこれくらいしたい、結果、手取りの給料はこれくらい必要なので、過去の経験もふまえて、基本給ベースでこれだけ欲しいというふうに交渉をしました。ちょっと厚かましいかもしれませんが、先方も業績が好調で利益が出ていることは明確でしたし、何より人手不足で、すぐにでも経験者が欲しいという現場のニーズがあることはわかっていました。

このように面接の中で会社の現状を上手く聞き出すことも必要です。ここで得た情報がこのように条件交渉で生きてくることがあります。全てはこのための布石ということも忘れてはいけません。そもそも面接の最終目的というのは、内定を勝ち得ることではなくどれだけの給与をもらって働くかということです。内定はそのための交渉の権利を獲得したという見方が正しいのです。

とは言っても注意をしないといけないのが、条件交渉の話をするからと言って、自分の主張を矢のように相手に浴びせてはいけません。そうすることによって相手がまともなこうしょうができなくなるリスクがありますし、上手く話せばうまくいくはずだった話も交渉決裂の恐れが出てきます。お互い時間を使っていわば仕事をしているわけなのですから、やるからにはお互い納得のいく形で終わらせることも必要で、しかしながら、こちらの主張は主張できっちりと通すということはやっておきましょう。

当初予定をしていた年収よりも少し高い金額をだせば、人事も良い顔はしません。しかし、そこは前述のとおり、数字でロジカルに説明をしたり世間的に見た自分の価値、今の会社の状況と照らし合わせれば、相手も納得してくれるはずです。結果として、自分自身は、前職の給与が低すぎたということもありますが、年収ベースで100万円以上上げることができました。また当初予定していた年収よりも20万円以上高い金額で給与も折り合いました。してやったりという感じでした。なぜなら、昇給は一年に一回で、ここで何もしなければ、一年間は給料が変わらないままとなります。

一番大切なことは、自分がこの給与で納得して働けるかということです。納得のいかないまま、相手に言われるがまま条件交渉で妥協してしまい。結果、今の給与に疑問を感じてモチベーションが下がってしまうことになっては、自分にとっても会社にとってもミスマッチとなってしまい、お互いわだかまりが残ってしまいます。会社からすれば、何百人いる社員のうちの1人ですが、自分自身は個人の問題ですので、お金に関することはきっちりと取り決めていきましょう。

給与というのは労使関係において、一番のキーポイントとなります。給与の条件交渉は基本的に入社した時しかできないことですので、そこが一番勝負のポイントとなります。悔いなく交渉を行いましょう。